◆◆「AVRマイコン活用ブック」第8章より転載

 AVRの機能紹介

 AVRマイコン「ATmega168」の主な機能をレジスタ単位で紹介します。

 さらに詳しい情報についてはAtmel社のWEBサイトで公開されているデータシートを参照してください

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◆ヒューズビット

 「ヒューズビット」はAVRマイコンの動作設定の一つで、動作クロックなどの重要な情報がフラッシュROMに書き込まれています。ヒューズビットの内容は再書き込みをしない限り変更はできませんのて、扱いには充分注意してください。

 ヒューズビットの設定は1バイト(8ビット)単位で行います。ヒューズビットの機能はAVRマイコンの種類によって違います。

【ATmega168の場合】

 ATmega168のヒューズビットは「Extended Fuse Byte」「Fuse High Byte」「Fuse Low Byte」があり、このうちマイコンの動作速度は「Fuse Low Byte」で設定します。

(ATmega168用)Fuse Low Byte

 

bit7

bit6

bit5

bit4

bit3

bit2

bit1

bit0

名前

CKDIV8

CKOUT

SUT1〜SUT0

CKSEL3〜CKSEL0

初期値

0

1

1

0

0

0

1

0

・CKDIV8(Divide clock by 8):CPUクロックの分周比を設定します。

設定値

機能

0

CPUクロックを入力クロックの1/8にします(初期値)。

1

CPUクロックを入力クロックの1/1にします。

・CKOUT(Clock output):CPUクロックの出力を設定します。

設定値

機能

0

CPUクロックをCLK0端子から出力します。

1

CPUクロックをCLK0端子から出力しません(初期値)

・SUT(Select Start-up time):マイコンに電源を入れてから動作するまでの準備期間を設定します。初期設定値は16Kクロック(4.1ms)になっています。詳細はデータシート参照してください。

・CKSEL3〜CKSEL0(Clock source Select):CPUクロックの元となるクロックの入力方法を設定します。マイコンの動作速度を決める重要な箇所です。

設定値(2進数)

機能

0000

XTAL1端子から外部クロックを入力します。*

0010

内部RC発振でクロックを入力します。クロック周期は8MHzに設定されています(初期値)。

0011

128kHz 内部RC発振。

1000〜1111

ローパワークリスタル発振子。XTAL1、XTAL2端子からクロックを入力します。*

 101x:0.9〜3.0MHz

 110x:3.0〜8.0MHz

 111x:8.0〜16.0MHz

0110〜0111

フルスイングクリスタル発振子。XTAL1、XTAL2端子からクロックを入力します。クリスタル発振子で動作させたい場合にはこの設定になります。*

 011x:0.4〜20MHz

*(注意!)

発振回路をあらかじめ取り付けておかないと、書き込み後にマイコンが動作できなくなる場合があります。ATMEGAマイコンボード利用時には、「内部RC発振」または「フルスイングクリスタル発振子」だけを選択してください。